雪国の春は山菜の宝庫
豪雪地帯として知られる雪国は、春の山菜が名物です。冬にたっぷり積もった雪の雪解け水と、ミネラルを多く含む壌土が、みずみずしい山菜を育てます。 また、雪解け水にさらされるので、アクが少なく美味しい山菜になると言われております。
春に採れる山菜とおすすめの食べ方
ふきのとうの天ぷら
雪国では、ふきのとうを皮切りに山菜が4月頃から市場に出回り始めます。ここでは春に採取できる代表的な山菜の種類やおすすめの食べ方を紹介します。
ふきのとう
山野に自生し、雪が解ける頃の早春に顔を出します。ふきのとうはふきの花のつぼみで、山菜の中ではもっとも早い時期から収穫できるため、春の訪れを感じさせる山菜です。
古くから食用に利用されており、特徴的な香りと苦味が味わいのアクセントになっています。定番の天ぷらはもちろん、刻んで炒め、砂糖や味噌で調味したふき味噌も春らしい一品です。
わらび
わらびは比較的日当たりの良い草原などに自生するシダ植物で、全国で採れるため、地方により収穫時期に開きがあります。
強いアクが含まれているので、アク抜きは必須。一般的には、重曹か木炭をふり、熱湯をかけて落し蓋をして一晩浸け、黒っぽいあくが出なくなるまで水洗いして使用します。
おひたしや煮物にして、春らしい苦みと歯ごたえを味わいましょう。わらびの苦味がアクセントになる炊き込みご飯もおすすめです。
ぜんまい
ぜんまいは産毛に覆われた見た目が特徴で、春から初夏にかけて全国で採れます。
「男ぜんまい」と「女ぜんまい」と呼ばれる2種類があります。男ぜんまいはザラザラとした葉の表面や、渦巻きがつぶれたようなボール型の形状が特徴です。女ぜんまいは、葉の表面がツルツルしていて渦巻きの部分が平たく、茎がやわらかく、男ぜんまいより背が低いのが特徴です。食用に適しているのは女ぜんまいなので、採取の際は参考にしてください。
わらびと同様に、丁寧にアク抜きをしてから、煮物やごま和えがおすすめです。
こごみ
採取できるのは3月頃から6月中旬で、水はけが良く、湿ったところに群生しています。葉の先端がくるくると巻かれた部分だけでなく、茎も美味しく食べられます。
わらびやぜんまいと同じシダ植物ながらクセやアクが少なく、下準備の手間がいりません。採れたてならぜひ生でそのまま、風味と食感を楽しんでみてください。茹でて、おひたしや和え物にするのもおすすめです。
たらの芽
山菜のなかでも香り豊かな、たらの芽。天然物のたらの芽は春から初夏にかけて顔を出し、栽培物が早いもので12月頃から市場に出回ります。栽培物の方が苦味などが穏やかですが、その分風味の個性も弱くなります。
山菜にしてはアクが少なく、おすすめの食べ方は天ぷらです。外はカリカリで、中はほくほくの食感を楽しめます。
うど
市場には農家で栽培されているものが多く出回っていますが、天然もののうどは「山うど」と呼ばれ、ごく限られた時期にしか採れません。高さが3mほどになることもあるそうです。
アク抜きをしてから、生のままスライスして酢味噌と和えたり、きんぴらや天ぷらなどもおすすめです。シャキシャキした食感を楽しみましょう。
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